HAPPY TURN/神津島を運営する中で、アートプロジェクトのことをもっと知りたいと思うようになった 事務局 飯島知代が、アプロジェクトの現場や関わる人たちを訪ねたレポートシリーズです。
アートプロジェクトを訪ねて② 千葉市美術館 岩沢兄弟のキメラ遊物園
今回は、HAPPY TURN/神津島ではおなじみ、岩沢兄弟が千葉市美術館で展示をしているということで、その様子を見に行くことにしました。
まずは岩沢兄弟を知らない方のために紹介します。

これはくるとのおしらせ第6号で私が書いたイラストです。(結構似ています)メガネをかけているのが兄の仁(ひとし)さん。金髪です。モヒカンチックなのが弟の卓(たかし)さん。最近髪がピンク色です。お二人には、プロジェクトスタート当初からHAPPY TURN/神津島に関わっていただいています。
2018年、リサーチのために島に入ります。ありとあらゆるお店に入りながら島を巡りました。その後、拠点をつくることに決めた、シャッターの閉まっていた常吉亭(現くると)をひとまず開けて掃除が始まります。1年の間に数泊の滞在とオンラインでのやりとりを繰り返し、プロジェクトとしてどんな景色があるといいのかを考えながら波板の拠点をデザイン。オンラインでやりとりをしながら、拠点完成までを見守ってもらいました。


2019年、庭の大工小屋の片付け後、その痕跡を展示する「大工小屋展」を開催。「くると」オープン後も、大きな黒板をつくろう!竹垣をつくろう!イスをつくろう!万作商店を掃除しよう!という際の相談役に。タスクを貼って島の人に仕事を教えてもらう軽トラを作るなど、事務局運営についても、斜め上のアイディアで助けてくれました。


この投稿をInstagramで見る
2020年、新型コロナウイルスが広がり、今までと同じように人集めての活動が難しくなる中、一緒に企画会議をし「やーい!島をつなぐビデオレター」や「島の庭びらきプロジェクト」が生まれました。第2回の庭びらきは岩沢兄弟も一緒に参加。万作商店を放送室にモデルチェンジしました。


2021年、くると放送室、自習室MANABUをリニューアル。アーティスト・プログラム「くると盆栽流し」では、空き家から出てきたものを組み合わせて、盆栽を飾る棚や、作った盆栽を運ぶ籠づくりをお願いしました。


とにかく今まで岩沢兄弟にずっとお世話になってきたHAPPY TURN/神津島。
私たちは、岩沢兄弟のものづくりを見たり、考え方を聞いたりすることを通して、頭を少しずつ、柔らかくしてもらったような気がしています。
そんな岩沢兄弟得意とするのが、あるものを組み合わせて別の何かができちゃう「キメラ」的なものづくり。(詳しくは岩沢兄弟のnoteの記事をご覧ください。)
「くると」には岩沢兄弟がつくったキメラ的なものが、ちりばめられています。
今年度「くると盆栽流し」のために作成してもらった籠は【スーパーの買い物かご+車輪】だったり、【リアカー+一斗缶+金屏風】だったり、【台車+寿司桶+事務イス】もあれば、【盛若(島の焼酎)の樽の一部+タンスの引き出し】など。

くると放送室も、一斗缶や空き家から出てきた欄間が活躍中。【だるま+スピーカー】のだるまスピーカーはこどもたちにも人気です。空き家を掃除したり、島の人がものを持ってきたり、ついものをもらってしまったり、いつのまにかよく分からないものが集まる「くると」にとって岩沢兄弟の『あるものを工夫しておもしろいモノづくりをする』考え方は、運営する私たちにいつの間にか染み込んでいて「くると」の場の在り方に大きく影響している気がします。

さて、そんな岩沢兄弟の展示会「キメラ遊物園」にはどんなものがあるのか、様子を少しだけ紹介します!
会場は千葉市美術館の4階。

到着すると、入口にはガチャガチャが。コインをもらって回すと・・・

なんと目玉が!

ガチャガチャから出てきた目玉は会場の好きなところに貼ってOK。目玉を付けるとなんでもかわいく見えてきます。

こちらは【ヘルメット+ライト】




展示会場には岩沢兄弟の作業場も一緒にあります。岩沢兄弟がいるときは制作の様子をガラス越しに見られるそう。展示会を見た後は、『あれとあれを組み合わせたら面白そうだな。』と、キメラな妄想をしていました。是非足を運んでみて欲しいです。
会期は4月3日(日)まで。
詳しくは千葉市美術館のホームページをチェック▼
岩沢兄弟|キメラ遊物園 | つくりかけラボ | 千葉市美術館 (ccma-net.jp)
遊びごごろたっぷりのチラシはこちら▼
週末には、展示されていた黄色い籠を使ったワークショップもあるとか。
遊びに行くと、何かと何かを組み合わせて別のものを生み出す、岩沢兄弟のおもしろアイディアのコツがわかるかもしれません。そしてこれからも、岩沢兄弟にじわじわと伝授してきてもらった(?)遊び心を忘れずにいたいな、と思いました。
コメントを残す