島外からの生徒を受け入れる「離島留学生制度」。ホームステイし学びながら暮らす高校2年生が島でやりたいこと。

  • 平野光(ひらのひかり)さん
  • 年齢|17歳
  • 職業|離島留学生/東京都立神津島高校2年生
  • 島在住|2年目
  • 出身地|東京都足立区

 

 

ー島でお気に入りの場所はどこですか?

平野さん:うーん、選ぶの難しい。学校が好き、海や自然が好き。人がみんな優しくて好き。島の中全体の感じが本当に好きなんです。高校入学したばかりの頃、海があまりにもきれいなので波打ち際で写真を撮っていたら、村長さんが心配して。「離島留学生がホームシックになったんじゃないか」って(笑)。でも私、ホームシックとか全然ないんですよ! 大学進学を考えると、もう島にいられる時間が残り少ないから、それに焦るぐらい。

 

ーなぜ神津島高校へ?

平野さん:最初はお母さんが離島留学生のパンフレットを見て「楽しそう」って関心を持って。誘われて一緒にショートステイ(島と高校を見学する短期滞在プログラム)に参加しました。そのときは、すぐに島に行きたいとは思わなかったんです。島は良いところだけど、親元を離れるのは不安だし、普通に内地の高校に行くつもりでした。でも高校受験の準備をしながら、だんだん勉強の苦手な自分が偏差値だけで学校を選ぶのってどうなのかな……って悩みはじめて。じゃあ「人間として大きくなる」みたいな目的で、島に行くのもありかもしれないと考えたんです。悩んで悩んで受験しました。

 

ー実際に離島留学してみて、どうですか?

平野さん:島の人も友達もめちゃくちゃ優しいし、楽しい。島の子達は内地に憧れるけど、私は島って自分の時間がたっぷりあって内地での生活よりも幸せだなって思います。今、バイトと3つの部活をしていて、先生とも仲良し。勉強も頑張るようになりました。私が離島留学生だって島の人みんなが知っているので、チャラチャラできないというか、頑張らなきゃ!って。

 

ー島の民宿でホームステイしているんですよね?

平野さん:そうです。民宿をやっているおばあちゃんが毎日美味しいご飯をつくってくれます。あと、島のこともたくさん教えてくれる。電話で「うちの娘が今帰ってきたわ~」なんて言ってくれているんですよ。それが嬉しくて。

 

ーいま、関心があることは?

平野さん:島にいる間に、とにかく島でしか出来ないことをしてみたい。山や海での仕事を体験してみたり、伝統行事や観光について学んだり。他の地域との違いも見つけたい。離島留学生って、学校を存続するためにはじまった制度だから島の人が「ありがたい」って言ってくれるんですよ。でも、私こそ感謝しています。みんなに何か出来ることがないかなっていつも考えているし、卒業して島を出ても、いつか戻ってきたいんです。

 

 

執筆:中田一会(きてん企画室)
写真:川瀬一絵(ゆかい)

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1 Comment

  1. Norihisa Takeda

    9月に息子と訪問したTです!
    先週、来年4月入学用の要領が発表されました。
    今、うちのボウズは頑張って、作文、何書くか、考えてますよ。

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