6人の現代美術アーティスト集団、オル太による展示とパフォーマンス『漂白と遍歴』が先日無事終わりました。今回は、拠点スタッフのミキさんによるプログラムの振り返りレポートです。是非最後までお読みください。  事務局 飯島



アーティスト・プログラムin神津島/オル太 『漂白と遍歴』
拠点スタッフ 振り返りレポート


長らく空き家だった”ちょうべえ”が美術館になった七日間。 期間中は100名以上の島の方にお越しいただきました。

私は神津島に移住して10年以上経ちますが、美術館も映画館もないこの島でアートをこんなにじっくり鑑賞できるのは初の試みではないでしょうか。 それも、わかりやすいとは言い難い現代アート…果たしてどうなるのか?!と思いながら当日を迎えました。

去年の春、私はオル太が初めてくるとで作品を制作されているのを見ました。その時から「なんなんだこれは?!」という思い、その湧き上がる「なんなんだ?!」とはなんなんだろう?と、心の中で何かがずっと燻っていました。

その後、横浜まで公演を観に行くほどすっかりオル太に魅了されていた私。
くるとスタッフのみんなも知るほどにオル太に惹かれていき、その魅力や面白さをより多くの人の目に、心に触れてほしいと思いました。(その思いを持って、今回は私たちもたくさん宣伝を頑張りました!)


オル太のみなさんは、去年の3月から何度か島に長期滞在して、いろいろな場所に出向き、たくさんの資料を調べ、何人もの島民に話を聞きに行き、時には荒れ狂う波に揉まれ、ひたむきに作品作りに取り組まれていました。 そのオル太のメンバーにお話しを伺いながら作品を観覧していると、長年島に住んでるのに初めて知る事や場所も多く、どっちが島民だっけ?となりながらも、ひとつひとつの作品に宿されたストーリーの深さと巧妙さにどんどん惹き込まれてしまいました。

作品の背景を知ることで、また目の前に新しい世界が広がる… さらにパフォーマンス公演では、展示作品のそれぞれのストーリーがパズルのように繋がって、今回の展示の大きなテーマが浮き上がることに気づいたときには、驚きと感動で鼻息が荒くなってしまいました…!! そしてその時もう、空き家は空き家ではなく、れっきとした劇場になっていました。 オル太に対する「なんなんだ?!」の答えが少しわかったような気すらしました

とても刺激的なオル太がいた期間。。。 とにかくおもしろかったー!! オル太の展示は終わってしまったけれど、見に来てくださった方々にも何か残るものがあったら嬉しいな。 そしてこの空き家が、今後も人が集まる新しい空間として活かせたら素敵だな。 と、新たな可能性にわくわくしています!!

拠点スタッフ ミキ